外壁の仕様書や塗装の説明を見ていると、複層塗材Eと複層塗材REの違いがよく分からないと感じること、ありませんか。現場でも若手施工管理や施主さんから、複層塗材EとREの違いは何か、エポキシ系とは何か、ALC外壁ではどちらがいいのか、防水性能や耐久性はどの程度なのかといった質問をよく受けます。
塗材の種類を正しく理解していないと、外壁塗装の仕様選定や施工管理で迷う場面も出てきます。特に複層塗材Eや複層塗材REは、外装仕上げとしてよく使われる材料なので、基本的な違いは押さえておきたいところです。
こんにちは、たかしんです。施工管理として15年、工程管理・安全管理を中心に現場を担当し、1級建築施工管理技士として多くの現場を見てきました。
この記事では、現場経験をもとに複層塗材EとREの違い、特徴、施工方法、耐久性、価格、そして外壁塗装での選び方まで分かりやすく解説していきます。ここ、気になりますよね。
- 複層塗材EとREの基本的な違い
- それぞれの特徴や性能のポイント
- 施工方法や耐久性の違い
- 現場目線での選び方の考え方
目次
複層塗材EとREの違いを基礎から解説

まずは基本から整理していきます。複層塗材EとREは、どちらも外壁仕上げでよく使われる塗装仕様ですが、材料の性質や用途に違いがあります。この章では、それぞれの特徴と構造、そして違いのポイントを分かりやすく解説していきます。
複層塗材Eとは 特徴と仕組み
複層塗材Eは、外壁仕上げでよく使われる弾性系の仕上げ塗材の一種です。主にアクリル系樹脂などをベースにした塗材で、下塗り・主材・上塗りという複数の層で構成されるのが特徴です。
施工の流れとしては、一般的に以下のような工程になります。
- 下塗り(シーラー)
- 主材吹付けまたはローラー施工
- 上塗り仕上げ
この構造によって、外壁の微細なひび割れを追従しやすくなります。特にモルタル外壁などでは、ヘアークラックへの追従性が評価されて採用されるケースが多いです。
また、模様付けの自由度が高いのも特徴です。吹付けやローラー仕上げによって、意匠性のある外壁を作ることができます。
現場では「弾性タイル」「複層弾性仕上げ」といった呼び方をされることもあります。仕様書の表記が違うだけで、基本的な考え方は同じです。
複層塗材REとは エポキシ系の特徴
複層塗材REは、主材にエポキシ樹脂系の材料を使用した複層塗材です。Eと比べると、より耐久性や付着性に優れる特徴があります。
エポキシ樹脂は接着力が高く、下地への密着性が非常に良い材料です。そのため、以下のような場所で採用されることが多いです。
- ALC外壁
- コンクリート外壁
- 改修工事の外壁
特に改修工事では、既存下地との密着性が重要になります。エポキシ系塗材はその点で安定しているため、現場でも採用されるケースが多い印象です。
ただしエポキシ系塗材は紫外線に弱い性質があります。そのため、最終仕上げとしては耐候性の高い上塗り材を組み合わせるのが一般的です。
複層塗材EとREの違いを比較
複層塗材EとREの違いは、主に樹脂の種類と性能にあります。
| 項目 | 複層塗材E | 複層塗材RE |
|---|---|---|
| 樹脂 | アクリル系 | エポキシ系 |
| 付着性 | 標準 | 高い |
| 弾性 | 比較的高い | やや低い |
| 用途 | 一般外壁 | ALC・改修 |
ざっくり言うと、
- E:弾性と意匠性重視
- RE:密着性と耐久性重視
というイメージです。現場では下地や建物用途によって使い分けます。
複層塗材EとREのALC適性
ALC外壁では、複層塗材REが採用されるケースが比較的多いです。
ALCは軽量気泡コンクリートなので、下地の吸水性や動きがあります。そのため、下地との密着性が高い塗材が求められます。
エポキシ系であるREは付着力が高く、ALC下地との相性が良いとされています。
ALC外壁でよく採用される塗装仕様の例
- シーラー
- 複層塗材RE主材
- 上塗り(ウレタン・シリコンなど)
ただし建物の設計仕様によって異なるため、最終的な仕様は設計図書を必ず確認することが重要です。
複層塗材EとREの防水性能
外壁塗装では、防水性能も重要なポイントです。
一般的には複層塗材Eのほうが弾性が高く、クラック追従性に優れる傾向があります。つまり、微細なひび割れに対してはEの方が対応しやすいケースもあります。
一方でREは密着性が高いため、下地との剥離リスクを抑えやすいメリットがあります。
防水性能は塗材だけでなく、下地処理や施工品質にも大きく左右されます。どんなに良い材料でも施工不良があると性能は発揮できません。
数値的な耐久年数などは製品ごとに異なるため、あくまで一般的な目安として考えてください。正確な仕様や性能は各メーカーの公式資料を確認することをおすすめします。
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ここからは、もう少し実務寄りの視点で解説します。施工方法、耐久性、価格、そして選び方など、施工管理や建物オーナーが気になるポイントを現場目線で整理していきます。
複層塗材EとREの施工方法
基本的な施工の流れは、EもREも大きくは変わりません。
一般的な施工工程は次の通りです。
- 高圧洗浄
- 下地補修
- 下塗り
- 主材施工
- 上塗り
主材は吹付け施工が多いですが、最近はローラー仕上げの現場も増えています。
施工管理として重要なのは、乾燥時間と膜厚の管理です。ここが甘いと、剥離や膨れの原因になります。
気温や湿度によって乾燥時間は変わります。施工要領書を必ず確認し、無理な工程短縮は避けることが重要です。
複層塗材EとREの耐久性
耐久性は、塗材の種類だけでなく上塗り材にも左右されます。
例えば上塗りがシリコン系なのか、フッ素系なのかによっても耐用年数は変わります。
一般的な耐用年数の目安
- 複層塗材E:10年前後
- 複層塗材RE:10〜15年前後
ただしこれはあくまで目安です。立地環境や施工品質によって変わるため、断定的には言えません。
最終的な判断は専門家に相談することをおすすめします。
複層塗材EとREの価格
価格面では、一般的にREのほうがやや高い傾向があります。
理由はエポキシ樹脂を使用しているためです。ただし実際の工事費は、以下の要素で大きく変わります。
- 下地補修の量
- 足場費用
- 上塗り材の種類
そのため、塗材単体の価格だけで比較するのはあまり意味がありません。
改修工事では「下地補修費」が工事費の大きな割合を占めることもあります。
複層塗材EとREの選び方
現場経験から言うと、塗材選びで一番大事なのは下地との相性です。
目安としては次のような考え方になります。
- モルタル外壁 → 複層塗材E
- ALC外壁 → 複層塗材RE
- 改修工事 → REを検討
ただし建物の仕様や設計条件によって変わるため、設計図書やメーカー仕様書を必ず確認してください。
正確な情報はメーカーの公式サイトを確認すること、また最終的な仕様判断は設計者や専門業者に相談することをおすすめします。
複層塗材EとREの違いまとめ
最後に、複層塗材EとREの違いを整理しておきます。
- E:弾性が高く一般外壁向き
- RE:密着性が高くALCや改修向き
- 施工方法は基本的に同じ
- 価格はREがやや高い傾向
現場目線で言うと、塗材の性能だけでなく下地条件を見ることがとても重要です。
外壁塗装は建物の寿命にも関わる重要な工事です。仕様選定に迷った場合は、施工会社や設計者などの専門家に相談しながら判断することをおすすめします。
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