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日テレの奈良の鹿報道に「なぜ?」の声、その取材内容とは
日テレが放送した「それって本当?」の内容
日本テレビのニュース番組「news every.」内の企画「それって本当?」で、奈良公園の鹿に関する報道が放送されました。この企画は、SNSなどで拡散されている鹿への暴行動画について、その実態を検証するというもの。
番組では、近年SNSで拡散されている鹿への暴行動画を複数確認したものの、それが外国人観光客によるものだと断定できるものはなかったと報告。さらに、現地で日本人二人にインタビューを行い、取材中に鹿へ危害を加えるような外国人観光客は目撃されなかったと結論付けていました。
この女性ガイドが実在するか、奈良県民の人たちに教えていただきたいね https://t.co/Mu0CTNjYYx
— 夏樹蒼依 (@natsuki_aoi123) September 29, 2025
日テレ、奈良の鹿の取材してんの?
— 三尺童子SP🇯🇵 (@sanjakudoji) September 29, 2025
へずまの動画で中国人観光客がいっぱい蹴ってんじゃん。
日テレが中国人を外国人観光客だと思ってないって無理があるでしょw
鹿に優しくしてんのは日本人と白人だし。
ガイドとか店員ウソくせぇ。
鹿せんべいあげるのを焦らすから悪いんだよ。
また高市いじめかよ。 pic.twitter.com/GfAcfQ7Cwo
「たった2人?」取材への批判が殺到
しかし、この報道内容に対して、ネット上では「検証が不十分ではないか」という批判の声が相次ぎました。特に指摘が多かったのは、サンプル数の少なさです。「たった2人のインタビューだけで『見なかった』と結論づけるのは早計だ」という意見が数多く見られました。
優しい姿だけを切り取った「印象操作」疑惑
さらに、実際に鹿に危害を加えている動画はSNS上に存在しているにもかかわらず、外国人観光客が鹿と優しく触れ合う姿だけを放送した点についても、「印象操作ではないか」との批判が寄せられています。
報道は、どの部分を切り取るかによって視聴者に与える印象が大きく変わります。今回の場合、ネガティブな情報がある中でポジティブな側面のみが強調されたように感じられ、報道の公平性に疑問を抱く声が上がりました。
報道を見て感じた違和感
奈良の鹿は、古くから神様の使いとして地域の人々に大切にされてきた存在です。そんな鹿が危害を加えられる映像は、たとえ一部の出来事であったとしても、見ていて非常に心が痛みます。だからこそ、多くの人がこの問題に敏感になり、今回の報道の仕方に強い違和感を覚えたのではないでしょうか。本当に検証するのであれば、もっと多角的な取材が必要だったのかもしれません。
SNSで拡散される「証拠」とメディア報道のあり方
発端は高市早苗議員の発言
引用元:自由民主党
この問題が大きく注目されるきっかけとなったのは、自民党の高市早苗議員の発言です。高市議員は22日の自民党総裁選演説の中で、「奈良のシカを蹴り上げるとんでもない人がいます。外国から観光に来て、日本人が大切にしているもの、わざと痛めつけようとする人がいる」と述べました。
この発言に対し、共産党の小池書記局長が「外国人に対する偏見、排外主義的な議論をあおりたてる」と批判するなど、政治的な論点にも発展していました。
実際に存在する鹿への暴行動画
SNS上では、実際に奈良公園で鹿に暴行を加えるような動画が複数拡散されているのは事実です。中には、へずまりゅうのYouTubeチャンネルでその様子を公開しているケースも確認されています。
こうした動画の存在が、「日テレの報道は事実を伝えていない」という批判の根拠となっており、テレビ報道とネット上の情報の乖離が浮き彫りになりました。
検証報道に求められるものとは
今回の件は、メディアの検証報道のあり方について、改めて考えさせられる事例となりました。限られた取材時間や予算の中で結論を出すことの難しさは理解できます。しかし、視聴者が「本当にそうなの?」と疑問を抱くような内容では、メディアへの信頼を損なうことにも繋がりかねません。
特に、ネットで多様な情報にアクセスできる現代においては、一方的な視点からの報道はすぐにその矛盾を指摘されてしまいます。
まとめ:多角的な視点の重要性
日テレの報道は、あくまで「取材した範囲では確認できなかった」という事実を伝えたものかもしれません。しかし、多くの視聴者は、問題の全体像を解明してくれることを期待しています。SNSの情報が全て正しいわけではありませんが、かといって無視することもできません。メディアには、様々な情報源を基にした、より深く、そして多角的な視点からの報道が求められていると言えるでしょう。