北海道の美しい自然、特にニセコエリアの玄関口である倶知安町で、衝撃的なニュースが飛び込んできました。観光地として世界中から注目を集めるこの地で、無許可の大規模な森林伐採が行われ、しかもその背景に中国系の人物が関与している疑いが浮上しています。
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【速報】倶知安町で無許可「違法伐採」発覚!中国系関与か?羊蹄山の自然が危ない!
引用元:HBC北海道放送
北海道のシンボルである羊蹄山の麓、倶知安町巽地区で、昨年春から進められていた2棟の大型住宅建設工事現場で問題が発覚しました。なんと、道に無許可で1ヘクタールを超える森林が伐採され、その規模は最終的に約3.9ヘクタールにまで及ぶことが判明しました。
これは、当初事業者が北海道に報告していた伐採面積0.99ヘクタールの約4倍にあたり、虚偽報告の疑いも浮上しています。森林法では1ヘクタール以上の伐採に事前の許可が必要であり、今回のケースは明らかに森林法違反にあたります。
謎深まる工事発注者と関係者の証言
この大規模な建築物の建築主は、中国籍とみられる人物が関係していることが明らかになっています。しかし、北海道はこの人物と一度も直接接触できていないといいます。これは、法的な手続きが必要な大規模開発において、事業者の特定と責任追及の難しさを示唆しており、本当に連絡が取れないのか、それとも行政側の対応に甘さがあったのか、疑問が残ります。
工事を請け負っていた札幌の建設会社「サン!シャイン」の取材では、この中国でエンジニアをしているという依頼人から「別荘」として依頼されたと説明を受けているとのこと。しかし、一見するとホテルのようにも見える巨大な建物であり、その用途にも疑問符がついています。
さらに、驚くべきは地元住民からの証言です。現場を確認しに行った町民が、中国語とみられる言葉を話す作業員に車で囲まれ、怖い思いをしたという話も報じられています。
申請は未提出、板挟みの建設会社が語る「言い訳」
倶知安町や北海道の調査によると、伐採に必要な「伐採届け」は町に提出されておらず、建築着工に必要な申請書も提出されていなかったことが判明しています。北海道は去年11月から今年1月にかけて、林地の開発に必要な図面を7回も提出するよう求めていましたが、依然として受理されていない状況でした。
建設会社側は、開発業者からの提出書類に不備があったため、行政側に建築確認申請書を受け取ってもらえなかったと主張。また、無許可での森林伐採については、道路工事などを行った開発会社と、建設会社の下請けが関与したと説明し、「お客さまと契約を結んでいるので、着工しなければならないという板挟みの状態で始まった」と自らの落ち度も認めています。しかし、いかなる理由があろうと、法に則らない工事を進めたこと自体がプロとしての責任を放棄していると言わざるを得ません。契約があったとしても、違法行為に加担したことに変わりはなく、その弁明は自己保身に過ぎないように感じられます。
毅然とした対応? それとも「法の限界」?
北海道の鈴木知事は、今回の問題に対し「毅然と対応していく必要がある」と述べつつも、対応はあくまで「法の範囲内」であることを強調しました。感情論ではなく、法に基づいた権限行使の重要性を訴え、工事停止命令なども法律の範囲内で行うとしています。
しかし、この「法の範囲内」という言葉は、現状の法制度がこのような悪質な脱法行為に十分に対応できていない現実を露呈しているようにも聞こえます。毅然とした対応と言いつつも、具体的な法的強制力には限界があることを示唆しているのではないでしょうか。なぜ、ここまで大規模な違法行為が進行するまで止められなかったのか、その根本的な原因と再発防止策について、より深い議論と具体的な行動が求められています。
まとめ:観光地開発と環境保全のバランス、問われる日本の責任
今回の問題は、国際的な観光地として急速に開発が進む倶知安町において、環境保全と開発のバランス、そして外国人による不動産取得とそれに伴う法規制の順守という、多くの課題を浮き彫りにしています。羊蹄山の美しい景観が約3.9ヘクタールも無許可で伐採された事実は、復旧計画が提出されたとしても、一度失われた自然を取り戻すのは容易ではありません。
この一件は、外資による開発が加速する中で、日本の土地利用や環境保全に関する現行法の脆弱性、そして行政の監視体制の強化が喫緊の課題であることを強く訴えかけています。単なる復旧だけでなく、なぜこのような事態が起こり、ここまで進行するまで止められなかったのか、その根本的な原因と再発防止策について、日本全体で真剣に考えるべき時が来ているのではないでしょうか。