田中恒成選手は、日本のボクシング界において圧倒的な実力を誇る選手です。今回は彼のプロ戦績とアマチュア時代の成果を振り返りながら、独自の視点でその魅力に迫ります。さらに、彼の今後の展望についても考察していきます。
目次
田中恒成戦績とプロキャリアの軌跡
プロフィール
本名 | 田中 恒成 |
階級 | スーパーフライ級 |
身長 | 164.7cm |
リーチ | 164cm |
国籍 | 日本 |
誕生日 | 1995年6月15日(29歳) |
出身地 | 岐阜県多治見市 |
スタイル | 右ボクサーファイター |
田中恒成は、幼少期から空手を習い、小学5年生で兄と共にボクシングを始めました。中京高校のボクシング部では、1年生で国体優勝、2年生でインターハイ、選抜、国体の3冠を達成し、高校4冠を達成。国際大会でも銀メダルを獲得するなど、アマチュア時代から輝かしい実績を残しました。
高校卒業後、元WBC世界スーパーバンタム級王者畑中清詞のSOUL BOX畑中ボクシングジムに入門。高校在学中の2013年9月22日にプロテストに合格し、異例の記者会見を開きプロ転向を表明しました。
戦績
プロボクシング:22戦 20勝 (11KO) 2敗
# | 日付 | 勝敗 | 内容 | 対戦相手 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2013年11月10日 | ☆ | 6R 判定3-0 | オスカー・レクナファ(インドネシア) | プロデビュー戦 |
2 | 2014年3月16日 | ☆ | 8R 判定3-0 | ロネル・フェレーラス(フィリピン) | |
3 | 2014年7月20日 | ☆ | 1R 1:55 KO | クリソン・オマヤオ(フィリピン) | |
4 | 2014年10月30日 | ☆ | 10R 0:50 TKO | 原隆二(大橋/日本) | OPBF東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ |
5 | 2015年5月30日 | ☆ | 12R 判定3-0 | フリアン・イェドラス(メキシコ) | WBO世界ミニマム級王座決定戦 |
6 | 2015年12月31日 | ☆ | 6R 2:15 KO | ビック・サルダール(フィリピン) | WBO防衛1 |
7 | 2016年5月28日 | ☆ | 6R 2:23 KO | レネ・パティラノ(フィリピン) | |
8 | 2016年12月31日 | ☆ | 5R 1:52 TKO | モイセス・フェンテス(メキシコ) | WBO世界ライトフライ級王座決定戦 |
9 | 2017年5月20日 | ☆ | 12R 判定3-0 | アンヘル・アコスタ(プエルトリコ) | WBO防衛1 |
10 | 2017年9月13日 | ☆ | 9R 1:27 TKO | パランポン・CPフレッシュマート(タイ) | WBO防衛2 |
11 | 2018年3月31日 | ☆ | 9R 2:26 TKO | ロニー・バルドナド(フィリピン) | |
12 | 2018年9月24日 | ☆ | 12R 判定2-0 | 木村翔(青木/日本) | WBO世界フライ級タイトルマッチ |
13 | 2019年3月16日 | ☆ | 12R 判定3-0 | 田口良一(ワタナベ/日本) | WBO防衛1 |
14 | 2019年8月24日 | ☆ | 7R 2:49 TKO | ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ) | WBO防衛2 |
15 | 2019年12月31日 | ☆ | 3R 2:29 KO | 烏蘭託了哈孜(中国) | WBO防衛3 |
16 | 2020年12月31日 | ★ | 8R 1:35 TKO | 井岡一翔(Ambition/日本) | WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
17 | 2021年12月11日 | ☆ | 10R 判定2-1 | 石田匠(井岡/日本) | |
18 | 2022年6月29日 | ☆ | 5R 2:52 TKO | 橋詰将義(角海老宝石/日本) | WBOアジア太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ |
19 | 2022年12月11日 | ☆ | 10R 判定3-0 | ヤンガ・シッキボ(南アフリカ共和国) | |
20 | 2023年5月21日 | ☆ | 10R 2:43 TKO | パブロ・カリージョ(コロンビア) | |
21 | 2024年2月24日 | ☆ | 12R 判定3-0 | クリスチャン・バカセグア(メキシコ) | WBO世界スーパーフライ級王座決定戦 |
22 | 2024年10月14日 | ★ | 12R 判定1-2 | プメレレ・カフ(南アフリカ共和国) | WBO陥落 |
田中恒成選手は、プロデビュー以来、22戦中20勝(11KO)という驚異的な成績を残しています。この成績を見るだけでも、彼の実力の高さが分かりますが、その内訳を見ても非常に興味深いです。特に、11回ものKO勝利は、彼の攻撃力が卓越していることを物語っています。
彼がプロキャリアで2敗を経験したことも事実ですが、これらの敗北は彼の成長に不可欠な要素といえるでしょう。ボクシングにおいて、敗北は時に選手を強くし、次なるステップへの原動力となります。田中選手もまた、こうした経験を次の挑戦に活かしていくに違いありません。
時期 | 内容 |
---|---|
アマチュア | 幼稚園より空手を開始、小5でボクシングを始める。中京高等学校ボクシング部に所属し、高校4冠達成。アジアユースで銀メダルを獲得。 |
プロデビュー | 2013年11月10日、WBO世界ミニマム級6位オスカー・レクナファを相手にプロデビュー、判定勝利を収めた。 |
ミニマム級 | 2015年5月30日、WBO世界ミニマム級1位フリアン・イェドラスを破り、プロ5戦目で世界王座を獲得。 |
ライトフライ級 | 2016年12月31日、WBO世界ライトフライ級1位モイセス・フェンテスを破り、プロ8戦目で2階級制覇を達成。 |
フライ級 | 2018年9月24日、WBO世界フライ級王者木村翔を破り、プロ12戦目で3階級制覇を達成。 |
スーパーフライ級 | 2024年2月24日、WBO世界スーパーフライ級2位クリスチャン・バカセグアを破り、4階級制覇を達成。 |
初防衛戦 | 2024年10月13日、プメレレ・カフに判定負けを喫し、WBO世界スーパーフライ級王座の初防衛に失敗。 |

プロデビュー戦から着実に勝利を重ねていて、本当にすごいですね。KO率も高く、見ていてワクワクする試合が多いです。
ファイトスタイル
田中恒成のファイトスタイルは、スピードと攻撃力を軸にしたアグレッシブなボクサーファイター型です。鋭いジャブと高速のコンビネーションパンチを駆使し、相手を圧倒する積極的な攻めが特徴。ステップワークとガードで防御を固めつつ、距離を詰めて強烈なワンツーや連打で攻め込むスタイルです。
特に勝負どころでのラッシュやペース奪回のタフさが際立ち、相手の攻撃をしのぎながら逆襲する生命力も持ち合わせています。2020年の井岡一翔戦での敗北後、ディフェンス面を強化し、基本技術を磨き直したことで、よりバランスの取れたスタイルに進化しています。
日本ボクシング界に輝く4階級制覇の偉業
引用元:中日スポーツ・東京中日スポーツ (chunichi.co.jp)
田中選手のプロキャリアの中で、最も注目されるのは、4つの階級で世界王座を獲得したという点です。彼は、WBOミニマム級、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級でチャンピオンの座に輝きました。この偉業は、日本のボクシング界においても歴史的なものです。
特に、スーパーフライ級での戦いは、彼の技術と戦略が一際光りました。階級が上がるごとに対戦相手のレベルも上がっていきますが、田中選手はそのプレッシャーに動じることなく、各階級での王座獲得を果たしています。この点に関して、ボクシングファンとしては彼の多才さと精神力に感嘆せざるを得ません。



田中選手の4階級制覇は本当に素晴らしい記録です。特に、スーパーフライ級という激戦区でタイトルを獲ったことは、彼の適応能力の高さと、進化し続ける強さを証明していますね。
プメレレ・カフとの試合で僅差の判定で王座から陥落した
引用元: (スポーツ報知) – Yahoo!ニュース
2024年10月に行われたWBOスーパーフライ級タイトルマッチでは、田中選手はプメレレ・カフに残念ながら敗北を喫しました。この試合は非常に接戦であり、1-2の判定で相手に軍配が上がりました。しかし、彼は試合後に「終わりは絶対にここじゃない」と語り、再起を誓っています。こうした強い意志は、彼の真骨頂といえる部分で、ファンとしても次の挑戦に大いに期待しています。
田中恒成戦績:アマチュア時代の実績とその影響
アマチュア戦績と高校時代の活躍
引用元:週プレNEWS (shueisha.co.jp)
田中選手のアマチュア戦績は、51戦46勝(13KO・5敗)という驚異的な数字です。アマチュア時代にこれだけの成績を残していることは、彼のボクシングにおける基礎力の高さを証明しています。特に、中京高校時代に全国大会で4冠を達成したことは、彼の競技者としての成長に大きく寄与しました。
アマチュア時代に培ったテクニックと戦術が、プロ転向後の成功の礎となっています。高校時代からの活躍を見ているファンにとって、彼の成長はまさに「期待通り」と感じる部分が多いのではないでしょうか。
インターハイや国体での優勝歴
田中選手は、インターハイや国体でも複数回の優勝を果たしています。特に2011年と2012年の国体少年の部ライトフライ級での優勝は、彼が全国レベルで実力を認められた瞬間でした。これらの成果は、彼のプロキャリアに大きな自信とモチベーションを与えるものでした。



田中選手がアマチュア時代にインターハイで優勝した時の試合の時から「将来プロで大活躍するだろう」と感じたのを覚えています。予想通り、彼はプロでのキャリアでも大きな成功を収め、ファンとして嬉しい限りです。
アマチュア経験がもたらしたプロでの成功
田中選手のアマチュア時代の経験は、彼がプロに転向してからも大いに役立っています。ボクシングにおけるテクニックや試合の運び方は、アマチュア時代にしっかりと学んだ基礎の上に成り立っており、プロのリングでその力をいかんなく発揮しています。特に、スピードとフットワークの使い方には、アマチュアで培った感覚が息づいていると感じます。
まとめ:田中恒成選手の今後に注目
田中恒成選手は、数々のタイトルを手にしながらも、まだまだ成長を続けるボクサーです。最近の試合での敗北は、彼にとって新たな挑戦の始まりに過ぎないでしょう。彼の今後の試合はもちろん、4団体統一を目指すという新たな目標に向かって進む姿勢にも注目が集まります。
ファンとしては、彼が再びリングに上がる日を楽しみに待ちながら、彼の挑戦を応援し続けたいと思います。