皆さんは、今、格闘技界、特に人気急上昇中の「BreakingDown」で旋風を巻き起こしているファイター、Jerio San Pierre（ジェリオ・サン・ピエール）さんをご存じでしょうか？
彼の名前を聞いて、多くの方が「外国人選手？」「ハーフ？」と疑問を持つかもしれません。その欧米系の響きを持つ名前と、日本人離れした彫りの深い顔立ち、そしてリング上での圧倒的な存在感から、「怪物（MONSTER）」のニックネームで恐れられる実力派ファイターです。
しかし、彼の正体は愛知県名古屋市出身の純日本人ファイターです。このギャップこそが、ジェリオ・サン・ピエールという選手の最大の魅力であり、話題性の源となっています。
幼少期を施設で過ごし、中学3年生で施設を退所するという波乱に満ちた壮絶な人生を歩んできました。しかし、彼の物語はここで終わりません。K-1への強い憧れを胸に25歳という比較的遅い年齢で格闘技を始め、なんと元K-1世界王者・大和哲也さんから直接指導を受けるまでに成長を遂げたのです。
地域格闘技「Rumble」で全勝記録を築き上げ、2025年9月27日の「BreakingDown17」では名古屋代表として初登場。千葉代表・謙次郎選手とのミドル級での激突を制し、一躍、全国的な注目を集める存在となりました。
この記事では、ジェリオ・サン・ピエール選手の基本的なプロフィールはもちろん、波乱の生い立ち、名前の由来と国籍の真相、元世界王者からの指導によって確立されたファイトスタイル、そしてBreakingDownでの驚異的な戦績まで、公開情報をもとに徹底的に掘り下げていきます。困難な過去を乗り越え、自己を磨き上げた実力派ファイターの、感動的な軌跡と強さの秘密を、ここから余すところなくお伝えしていきましょう。
目次
異色の経歴を持つジェリオ・サン・ピエールは何者？プロフィールと生い立ちの全貌
彼の背景を知ることは、なぜ彼が「怪物」と呼ばれるほどの強さを手に入れたのかを理解する鍵となります。
Jerio San Pierre（ジェリオ・サン・ピエール）のwiki風プロフィール詳細
| 登録名 | Jerio San Pierre（ジェリオ・サン・ピエール） |
| 本名・国籍 | Jerio San Pierre（本名とされる）、国籍は日本（純日本人） |
| 出身地 | 愛知県名古屋市 |
| 年齢 | 詳細不明（25歳頃から格闘技を開始） |
| 身長・体重 | 174cm、75kg（ミドル級） |
| 所属 | 名古屋格闘技団体「Rumble」/ FREE |
| ニックネーム | 怪物（MONSTER）、戦慄のKOマシーン |
| 主な経歴 | 幼少期を児童養護施設で過ごす、元K-1世界王者・大和哲也から直接指導、地域格闘技「Rumble」で全勝。 |
ジェリオ選手は、そのユニークな名前から「外国人ではないか」と長らく議論されてきましたが、スペシャルアドバイザーの白川陸斗さんが本人から直接聞いた話として**「純日本人である」**と公言したことで、この論争に終止符が打たれました。愛知県名古屋市出身の彼は、この独特な名前を武器に、格闘技界での話題性を高めています。
名前と国籍の真相：なぜ「サン・ピエール」なのか？
「Jerio San Pierre」という名前は、フランス語圏やスペイン語圏を連想させる響きを持っています。分解すると「Jerio（スペイン語やポルトガル語圏の響き）」「San（スペイン語で『聖』）」「Pierre（フランス語で『ピーター』）」といった欧米系の要素が確認できます。
格闘技界には、カナダ出身の伝説的なUFCファイター「ジョルジュ・サン・ピエール（GSP）」が存在しており、名前の響きが似ていることから混同されることもあります。しかし、ジェリオ選手は純日本人であり、この名前の由来については本人から詳細な説明はされていません。
彼の「個性」こそが武器
名前一つでこれほどまでに注目を集めるのは、まさに今の時代において大きな武器です。国籍が日本であると知っても、彼の名前のインパクトは全く衰えません。「純日本人なのに外国人風の名前」というギャップは、彼というキャラクターを際立たせ、一度見たら忘れられない「怪物」のイメージをより強固にしていると感じます。
壮絶な生い立ち：幼少期〜施設退所の波乱
ジェリオ選手の人生は、幼少期から波乱に満ちていました。
- 幼少期： 物心つく前から児童養護施設で生活し、「その前の記憶はない」と語るほど、施設が生活の場でした。
- 中学生時代： 「暴れん坊ではあったけど真面目に学校行ってました」と語るように、規律正しい施設での生活が、彼の規律正しさの基盤となりました。
- 転機： 中学3年生の時、先生を殴ってしまい施設を強制的に退所することとなります。「親も育てられる状態じゃない」という状況で、多感な時期に自立を余儀なくされました。
この壮絶な過去は、彼の精神的な強さと忍耐力を培う源となりました。
25歳での決意：格闘技への道
中学卒業後、様々な経験を積んだ彼は、長い間「見るだけ」だった格闘技の世界へ、25歳頃から本格的に足を踏み入れることを決意します。
「昔のK-1が好きで見るだけだったんだけど、25歳の時にもうやろうと」
K-1への憧れを胸に、「解説の言ってる意味もわからない」状態からスタートした彼の努力は、想像を絶するものがあったでしょう。この遅咲きの決意こそが、彼の人生の大きなターニングポイントとなったのです。
「怪物」誕生の秘密：ジェリオ・サン・ピエールは何者？強さを支える技術と戦績
ジェリオ選手がなぜ「怪物」と呼ばれるのか。それは、彼の実戦経験と世界レベルの技術が融合しているからです。
地域格闘技「Rumble」での圧倒的な実績
ジェリオ選手の格闘技キャリアは、名古屋を拠点とする地下格闘技団体「Rumble」でスタートしました。
| 大会・イベント名 | 対戦相手 | 結果 | 備考 |
| Rumble 第4回大会 | TSUYOSHI | 判定勝ち | 地域格闘技での初戦 |
| Rumble 第7回大会 | 加藤健人 | 勝利 | Rumble選抜vs東北選抜（75kg契約） |
| 総合戦績 | 確認された試合は全勝 |
この「Rumble」での全勝記録は、彼の確かな実力と、勝利への執着、そして実戦での勝負勘を証明しています。地域格闘技特有の熱い試合を勝ち抜いてきた経験は、一瞬で勝負が決まるBreakingDownの舞台でこそ活きる強みです。
元K-1世界王者・大和哲也からの特別指導
彼の強さを語る上で最も重要なファクターが、元K-1世界王者である大和哲也さんからの直接指導です。
25歳から格闘技を始めたという遅いスタートを、世界トップレベルの技術を学ぶことで一気に埋め合わせました。この指導により、単なるフィジカル任せのファイターではなく、正統派のキックボクシング技術を持つ、全国レベルで通用するファイターへと成長を遂げたのです。
ファイトスタイル徹底分析：確実性重視の堅実型
ジェリオ選手のファイトスタイルは、まさに「K-1仕込みの本格技術」と「地域格闘技で培った実戦経験」の融合と言えます。
- 対戦スタイルの特徴： 元世界王者からの指導による高い技術レベルと、地域格闘技で培った勝利への執着が合わさった「確実性重視の堅実型」です。
- 得意技と有効打パターン： 大和哲也さん仕込みの正統派キック技術が基盤にあり、多彩な攻撃パターンで判定勝ちからKO勝ちまで状況に応じた戦い方が可能です。
- 「怪物（MONSTER）」の威圧感： 技術だけでなく、圧倒的なフィジカルとオーラで相手にプレッシャーをかける能力も持ち合わせています。
強さは努力で築ける証明
彼の強さの秘密が、元世界王者からの指導と地道な努力にあると知ると、さらに応援したくなります。ハーフや外国人だから強いのではなく、純日本人として逆境を乗り越え、トップレベルの技術を学んだからこそ「怪物」になった。これは、努力と環境次第で誰もが強くなれるという希望を見せてくれます。
BreakingDownでの驚異的な戦績：戦慄のKOマシーン
全国デビューとなったBreakingDownでの戦績は、彼の「怪物」ぶりを象徴しています。
| 大会名 | 対戦相手 | 結果 | 開催日 |
| Breaking Down 17 | 謙次郎 | 1R KO勝利 | 2025年9月27日 |
| Breaking Down 17.5 | ソルジャー沖田 | 延長戦 KO勝利 | 2025年11月1日 |
| Breaking Down 18 | サップ西成 | 1R 14秒 TKO勝利 | 2025年12月14日 |
VS謙次郎戦：圧巻のデビュー戦KO
ブレイキングダウン17のミドル級ワンマッチで、力強い打撃を持つ謙次郎選手と激突。序盤から冷静に距離をコントロールし、攻撃のタイミングを見極めて強烈な一撃を放ち、1RでKO勝利を飾りました。
VSソルジャー沖田戦：タフな激闘を制す
元自衛隊格闘専属部隊戦士というタフなソルジャー沖田選手との一戦は、激しい打ち合いとなり、ジェリオ選手自身もキャリア初のダウンを奪われるという波乱の展開に。しかし、持ち前の精神力で立て直し、延長戦で再び連続ダウンを奪いTKO勝利。タフネスと決定力を兼ね備えていることを証明しました。
引用元：デイリースポーツ online
VSサップ西成戦：衝撃の14秒TKO そして、迎えたBreakingDown18では、地方レジェンドの一人であるサップ西成選手との対戦が組まれました。試合開始直後から、ジェリオ選手は圧倒的なフィジカルとスピードで攻勢に出ます。そして、わずか14秒でTKO勝利という衝撃的な結果を残しました。これは、彼のトレーニングの成果と、元世界王者から学んだ技術が、BreakingDownの舞台で完全に開花した瞬間と言えるでしょう。この一戦により、彼の「怪物」としての評価は不動のものとなりました。
引用元：ENCOUNT
所属チーム：名古屋喧嘩自慢チームの躍進
ジェリオ選手は、地下格闘技団体「Rumble」の代表である大倉利明氏と関谷勇次郎氏が監督を務める「名古屋喧嘩自慢チーム」の一員として参戦しました。
BreakingDown17における千葉vs名古屋の地域対抗戦は、最終的に名古屋代表が3勝2敗で勝利を収めています。ジェリオ選手のKO勝利は、この対抗戦を制する上で極めて重要な一勝となりました。地域格闘技から全国の舞台へ、チームの威信を背負って戦う姿も、彼の魅力を高めています。
まとめ：ジェリオ・サン・ピエールの価値は”逆境からの成長”にある
Jerio San Pierre（ジェリオ・サン・ピエール）選手は、その欧米系の名前とは裏腹に、愛知県名古屋市出身の純日本人ファイターです。幼少期の施設での生活という困難な過去を乗り越え、25歳から格闘技を始め、元K-1世界王者からの指導を受けるまでに成長した、まさに逆境からの成長を体現するファイターです。
- 強さの土台： 地域格闘技「Rumble」で培った確かな実力と、大和哲也氏から学んだ世界レベルの技術。
- ファイトスタイル： 確実な勝利を重視し、技術と実戦経験を融合させた高い格闘IQを持つ。
- 精神力： 施設育ちという背景から培われた、決して諦めない強靭な精神力。
彼の存在は、格闘技ファンだけでなく、多くの人に「過去は関係なく、努力次第で未来は変えられる」という勇気を与えています。
「怪物（MONSTER）」の異名を持つジェリオ・サン・ピエール選手の、さらなる飛躍と、今後のBreakingDownでの活躍から、今後も目が離せません！彼の挑戦の物語は、まだ始まったばかりです。
