こんな経験ありませんか?
「現場が終わってからが、本当の仕事」
施工管理をしていると、こんな言葉を実感する瞬間が多いはずです。
こんな状況に心当たりはありませんか?
- 帰社後、デスクに着いたら既に19時
- 写真が数百枚あってどこから手をつけていいか分からない
- 「明日まで」と言われた書類が3つ重なっている
- 書類が終わらず、気づけば毎日残業
1つでも当てはまったら、この記事が役立ちます。
私の経験からお伝えすると、デスクワークは量ではなく、やり方で決まります。
はじめまして、たかしんです。
施工管理として15年、工程管理・安全管理を中心に現場を担当し、
1級建築施工管理技士として数多くの現場を経験してきました。
この記事では、実務で実際に効果があった、施工管理のデスクワークを確実に早く・楽に終わらせるための具体策を解説します。
目次
デスクワークが終わらない3つの理由

まず、つまずく原因を整理します。
① その場しのぎで処理している
- 写真を後回しにする
- メモを整理しない
→ 後でまとめてやろうとすると、記憶が曖昧になり、経験上、約2〜3倍の時間を要します。
② ルールが決まっていない
- ファイル名がバラバラ
- 保存場所が毎回違う
→ 探す時間=無駄時間です。1日に10分探すだけで、1ヶ月で約3時間のロスになります。
③ 現場とデスクを分けて考えている
- 現場は現場、書類は夜
→ 移動・着替え・気持ちの切り替えにそれぞれ10〜15分かかり、1日で計1時間以上のロスになります。これが一番、時間を奪います。
参考: 国土交通省「建設業における働き方改革」では、業界全体の長時間労働が課題として挙げられています。個人の工夫だけでなく、業界全体での取り組みが必要とされています。
効率化の基本原則
いきなりテクニックに行く前に、原則を押さえます。
原則① 「その日のうちに終わらせる」
- 写真整理
- メモ清書
→ 溜めると、確実に破綻します。翌日には現場の記憶が薄れ、写真を見ても「これは何を撮ったんだっけ?」となります。
原則② 「考える作業」を減らす
- 迷わない
- 探さない
→ 考える時間をなくすのが効率化です。「どこに保存したっけ?」「このファイル名で合ってたっけ?」という思考時間を徹底的に排除します。
今日から使える5つのテクニック
ここから実務です。
コツ① 写真管理は「撮る前」に決める
撮影ルールを固定化
撮影順番を決めておくだけで、整理時間が激減します。
推奨撮影順序: 「全景 → 近景 → 寸法 → 完了」
→ この順序は検査時に求められる流れと一致するため、発注者や監理者のチェックリスト順に合わせておくと、指摘が減り修正時間も削減できます。
私自身、この方法を取り入れてから、写真整理時間を従来比60%削減できました(実績ベース)。
おすすめツール
- 無料:Googleフォトの自動整理機能
- 有料:Photoruction、PhotoManager 、ANDPADなどの施工管理アプリ
コツ② ファイル構成を最初に作る
現場が始まったら、最初にやること。
フォルダ構成の例
📁 〇〇現場
📁 2026年1月
📁 配筋検査
📁 躯体検査
📁 2026年2月
📁 工事写真
📁 施工図
📁 提出書類
→ フォルダ構成を固定すれば、「どこに保存するか」を考える時間がゼロになります。
コツ③ 書類は「テンプレ化」する
毎回一から作らない。
- 前現場を流用
- よく使う書類はテンプレート保存
→ 実際、工事書類の8割は同じ内容です。変更箇所だけを修正する方が圧倒的に早い。
無料で使えるツール
- Googleドキュメントのテンプレート機能
- Excelのテンプレート保存
コツ④ デスクワーク時間を先に確保する
現場が終わってから ではなく 現場の合間にやる
→ 15分×4回の方が、2時間まとめてやるより早いです。
理由: 記憶が鮮明なうちに処理できる、集中力が続く、後回しのストレスがない
おすすめタイミング
- 朝礼後の15分
- 昼休憩前の15分
- 休憩明けの15分
- 現場終了直後の15分
コツ⑤ 完璧を目指さない
100点ではなく80点で提出
→ 修正が入ったら直せばいい。
「初稿→レビュー→修正」のプロセスを明確にし、「確認いただきたい点が3つあります」と先に論点を示すことで、100点を最初から求められるプレッシャーを減らせます。
【重要な注意】
ただし、安全に関わる書類や法定書類(労災報告、施工体系図など)は例外です。これらは100点が必須であることを忘れないでください。
経験の浅い時期にやりがちなNG行動
私もやっていました。
- 写真をスマホに溜めっぱなし
- 書類を週末にまとめる
- 夜に一気にやろうとする
→ これは効率化ではなく、自分を追い込むやり方です。
「週末にまとめてやろう」と思った瞬間、その週の現場の記憶がすでに曖昧になっています。
デスクワーク効率化で現場が変わる理由
デスクワークが早く終わると、
- 現場を見る時間が増える
- 判断が早くなる
- 工程が安定する
→ 現場管理そのものが楽になります。
書類に追われて現場を見られないのは、本末転倒です。デスクワークを効率化することで、本来の施工管理業務である「現場の品質・安全・工程管理」に時間を使えるようになります。
※ 工程との関係
→ 「工程遅れが起きる現場の共通点」
参考: 国土交通省の「i-Construction」では、ICT活用による生産性向上が推進されており、施工管理業務の効率化も重要テーマとして取り上げられています。
仕事量が多すぎる場合のチェックリスト
それでもきつい場合は、やり方ではなく環境の問題かもしれません。
以下に2つ以上該当する場合は、環境改善の相談を検討してください
- ☐ 月の残業時間が80時間超
- ☐ 担当現場が同時に3つ以上
- ☐ 書類フォーマットが現場ごとにバラバラ
- ☐ 人員が明らかに不足している
- ☐ 上司に相談しても改善されない
→ この場合、担当業務の範囲を見直す必要があるかもしれません。
厚生労働省「労働条件相談ほっとライン」
過重労働や労働環境の相談窓口があります。無料・匿名で相談可能です。
よくある質問(Q&A)
Q1. デスクワーク効率化に使える無料ツールはありますか?
A. はい、あります。写真管理なら「Googleフォト」の自動整理機能、書類作成なら「Googleドキュメント」のテンプレート機能が無料で使えます。有料ツールを導入する前に、まずこれらで基本ルールを固めることをおすすめします。
Q2. 上司が完璧主義で、80点での提出を許してくれません
A. その場合は、「初稿→レビュー→修正」のプロセスを明確に提案しましょう。「確認いただきたい点が3つあります」と先に論点を示すことで、100点を最初から求められるプレッシャーを減らせます。完璧を求める上司ほど、早めに見てもらって方向性を確認する方が、結果的に手戻りが少なくなります。
Q3. 複数現場を掛け持ちしている場合の管理方法は?
A. 現場ごとに色分けしたフォルダと、「現場A_2026年1月_配筋検査」のような命名規則を徹底してください。また、朝15分で「今日どの現場の書類をやるか」を決めておくと混乱が防げます。複数現場を持つ場合こそ、ルール化が命です。
Q4. 写真撮影の「全景→近景→寸法→完了」の順は必須ですか?
A. 必須ではありませんが、検査時に求められる流れと一致させると後が楽です。発注者や監理者のチェックリスト順に合わせておくと、指摘が減り修正時間も削減できます。現場や発注者によってルールが違う場合は、その現場に合わせて調整してください。
Q5. デスクワークが終わらないのは、本当に自分の能力不足ですか?
A. 必ずしもそうではありません。1人で2〜3現場を担当している、または書類フォーマットが統一されていない会社では、個人の努力だけでは限界があります。「仕事量が多すぎる場合のチェックリスト」に該当する場合は、上司や会社への相談も検討してください。
【明日から始める3ステップ】
まずはここから。
- ☐ ステップ1: 写真撮影順序を決める(所要時間:5分)
- ☐ ステップ2: フォルダのテンプレを作る(所要時間:10分)
- ☐ ステップ3: よく使う書類を1つテンプレ化する(所要時間:15分)
合計30分の投資で、今後数百時間が節約できます。
まとめ|デスクワークは整理すれば必ず楽になる
まとめです。
- デスクワークは溜めない
- ルールを先に決める
- テンプレと分割作業が最強
- 完璧を目指さない(ただし安全・法定書類は除く)
最後に、たかしんルールです。
デスクワークは、根性じゃない。仕組みで終わらせろ。
その30分の仕組み作りが、あなたの今後1年間を変えます。
明日、まず1つだけでも試してみてください。変化は小さな一歩から始まります。
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